教師を辞める人って少ないですよね?身近に早期退職した人がいないんですが…できるだけ職場には迷惑かけずに、立つ鳥後を濁さずで円満退職したいです。
気持ちよく退職すると、その後も気持ちよくスタートできますから。逃げていくように退職はしたくないですよね。
では、実際にいつ頃どうやって動いていけばいいでしょう?
私の身の回りには、定年退職の先生はいましたが、早期退職される方はいませんでした。教師は雇用において安定職と言われる職業ですから、転職や退職するケースは少ないかもしれません。
退職することは本人の自由です。やりたいことが他にあったり、仕事が合わなかったりしたら、どんな場合であろうと仕事を選ぶ権利があります。辞めたかったけれど、機を逃してそのままズルズル…よくあるケース。
辞めたいけれど、どうしたらスムーズに辞められるのか。迷っている方のお役に立つと思いますので、最後まで読んでいただけるとうれしです。私が退職した2022年の動きについてお伝えします。
退職を申し出る時期
9月末頃「自己退職の申請」
「え〜…いないとは思うんですが、もし今年退職される方がいましたら、校長室まで」
毎年のように校長から会議や終礼の際にかけられるこのフレーズ。私には関係ないと思っていましたが、大ありでした。
自己都合退職を申し出るタイミングの1つ目としては、2学期が始まって、校長先生からの「なんとなく」が出たタイミング。
開口一番に申し出る必要はないと思いますが、面談などの機会を利用して「それとなく考えています」と伝えておくと良いでしょう。いきなり申し出ると相手もびっくりしますから、決心が近いのであれば「将来はこう考えています」くらいは伝えておくほうが良いと思います。
12月上旬「異動希望調査」提出時
人事異動が本格化するのは、年末から年明けです。2学期に入ると、水面下では進みつつあります。自治体ごとに定められた「異動希望調」を提出する代わりに、退職の意を伝えました。この時は、なんとなく辞めますではなく、「はっきりと辞めます」と意思表示します。
私は、12月の上旬に、「退職願」を提出しました。
こちらが私が提出した「退職願」です。
<退職願と退職届の違い>
退職願…自分が「退職したい」と意思を示すもの。
退職届…退職する手続きとして必要な正式な文書。
順番としては、
①退職願を提出する(自分で作る。書式は特になし)
②校長が教育委員会に報告
③必要に応じて、教育長と面談
④校長を通じて退職届をもらう
⑤退職届を教育委員会に提出
☆退職願を提出する時には、退職理由を、A4、1枚程度にまとめておくと、話がスムーズに進みます。
同僚への伝え方
校長へ報告すれば、自ずと副校長、事務職員には伝わるので、自分の口から急いで伝える必要はありません。できるだけ控えます。伝えてしまうと、情報はどこからか漏れてしまいます。
私は管理職と相談して、2月最後の職員終礼で公表しました。月末の職員会議を利用しても良いですね。必ず管理職には、「このタイミングで先生方に発表します」と伝えておきましょう。
子どもへの発表は、新聞などのメディアで公表された後です。都道府県によって違いがあると思いますが、修了式の前に新聞にて異動発表があり、私の退職は子どもたちに伝わりました。保護者に伝わるとどんどん広がってしまいますから、くれぐれも発表前に伝えることは避けましょう。
新聞発表が修了式よりも後の場合は、修了式の日に伝えればいいでしょう。
NGな申し出の時期
1ヶ月前は、決まりとしては大丈夫でも、多方面に迷惑をかけます。すでに人事は決まり、他の方の予期しない玉突き異動にも繋がりますから、遅くても年内、年明けすぐには伝えたいですね。
退職の場合でなくても、急な異動は玉突き事故の原因となります。どうしても異動しないといけない理由(例えば、結婚するので異動がほぼ確実だった場合に、取り消さないといけない事情が生まれた)などはできるだけ控えたほうが良いです。同僚にはわからなくても、管理職や教育委員会には伝わりますから、自分の将来に影響が出る可能性も出てきます。
教員は様々な形で研修を受けています。交通費などの支給を受けながら、言わば人として投資されています。その投資した人が辞めることは、これまでの投資が回収できないことにつながります。さらに退職となれば、辞めることになった原因を改善できなかったという理由で、管理職の評価も下がるでしょう。
つまり、辞める際には見えない力が他者に及んでいるというわけですので、感謝の意味も込めてスムーズに退職すべきだと思います。
というものの、自分の人生ですから、人のことばかり気にしているとズルズル時間が過ぎてしまいます。意を決して退職や転職に前向きに取り組んでいきたいですね。
辞める場合は計画的に
「心の病を克服するか、それとも転職を視野に入れるか」
退職には様々な理由があると思いますが、 心の病を理由に教職を離れる方もいらっしゃいます。次の仕事が決まらないと、経済的不安がつきまとい、なかなか辞める踏ん切りが付きません。復職するものの、再度病休に入ってしまう先生をこれまで見てきました。
教員採用試験に合格し、公務員となれば、仕事は安定します。 しかし、公務員は与えられた仕事を断ることがなかなかできないので、辛い業務内容と向き合わなければならずに心の病にかかってしまうことも少なくありません。公務員は仕事がなくなりませんが、仕事を選ぶことは難しい。安定しているのは、選ばなければ大量の仕事が尽きないから。その結果が給与に繋がっていると思います。つまり、安定した給与の前提には、選べない過酷な業務があるということです。
私は、中学校勤務の時に適応障害を経験しました。今思えば、それが将来の仕事を考えるきっかけになったと思います。
教師を続けるのであれば、自分のメンタル管理は最重要項目です。 ストレスを溜めない働き方、 人間関係、スキルアップなど、 行動して教師の業務に対応できる力をつけていく必要があると感じています。
一方で、教師という仕事をこの先続けていくことは難しいと判断した場合は、
・次の仕事を探す
・転職を考える
ことも必要です。 その場合、 教師の仕事に追われてしまうと、 転職に向けての行動ができません。ですので、 日頃の業務を見直して、スリム化した仕事の仕方を身につけていきましょう。
特に先生は、 横並びを気にしてしまいます。 同じ学年の先生が、遅くまで残っていたら、仕事を手伝ったり、 自分も遅くまで残るのを付き合ったりと、気を遣ってしまいますが、自分の将来を決めた場合には、迷わず自分のために行動して欲しいと思います。
先生がどう生きるかは自由です。 辞めるも続けるも自由です。
教師を辞める人は多くはないとと思いますが、 自分が決断したのであれば、 それが正解ですから、 必要な行動を取っていきましょう!