教師の退職手当。 ケースごと(早期退職、定年退職)の退職手当をわかりやすく紹介。

教師の定年、退職
先生
先生

「先生の退職手当はいくらもらえるんだろう…」

自分の退職金がいくらになるのか、よくわからない先生も多いのではないでしょうか。

世間では、退職金の減額を耳にします。先生の退職金も減っています。最近の物価高や、老後2000万円問題、さらに健康でいられるかもわからない、子どもの結婚や育児も支援してあげたい…など、不安不安要素も多いです。お金にまつわる悩みはつきません。


退職手当の実情はどうなっているのか、私も退職するまでその仕組みを理解していませんでした。今回は、ちーたが(正採用19年、43歳で早期退職)、教師の退職手当についてわかりやすく解説します。

ちーた
ちーた

退職金は、正式には「退職手当」と呼ばれます。

この記事を読むと、現時点でのあなたの退職手当も計算することができます。もし、今教師を続けるかお悩みの方は、退職手当の額を把握し今後の人生計画を再設計することも可能です。

ポイントは次の3つになります。

教師の退職金が決まる3つの肝
  • 退職金は、基本額調整額 で決まる。
  • 基本額は、退職時の給料と、勤続年数が関わる。
  • 調整額は、調整月額✕60ヶ月分

それでは詳しく見ていきましょう。

この記事を読むとわかること

1.43歳、正採用19年での退職金は728万円

退職金の決まり方

公立学校の教職員であれば、退職手当は次の式で算出されます。

退職手当= ①基本額 + ②調整額

私の退職手当を例に上げて、具体的に説明します。

給与明細が手元にあって、勤続年数がわかれば、あなたの退職手当も計算可能です。

基本額と支給率

まずは基本額について説明いたします。

基本額は、勤続年数の少ない人でも支給される退職手当の項目です。

基本額 = 退職日の給料の月額 ✕ 支給率

退職日の給料の月額は、給与明細をチェックしてください。

左上に書かれている金額が該当します。(令和3年1月分の給与表です)

支給率については、退職する際の「退職事務手引き」に記載されています。

それを表にまとめました。

私の場合は、

・退職時の給与は401,648円(写真は1月分なので、それから上がっています)

・正採用19年で退職したので、支給率は「16.49727」

この2つの数字を計算式に当てはめて、

401,648円 ✕ 16.49727 = 6,626,095円

となります。

調整額は貢献度合いによって変わる

次に、調整額を説明します。

調整額は、決められた調整月額の多いものから60ヶ月分が支給されます。

・勤続年数が長い

・定年まで務める

・役職が上がる

上記3つを満たすと、調整額は増えます。つまり、どれだけ貢献したかを表す金額です。

その逆もしかりで、貢献度が少ないとみなされる場合は、調整額も減ります。

代表例が次の2つです。

▲ 自己都合退職で、勤続期間が1~9年の場合は支給されません。

▲ 自己都合退職で、勤続期間が10~24年の場合(←ちーたはここに当てはまる)、調整月額は半分になる。

ここでもう一度、給与明細を確認してください。

公務員の場合、「級」と「号給」により給与が決定します。

都道府県ごと、公務員の職種ごとに決められ、インターネットでも公開されているのでチェックしてください。

「〇〇県 一般職 給与」と検索すれば出てくると思います。

私の場合は、最終的には2級114号給でした。(写真は1月の給与表なので、108号級になっています)

次に、こちらの調整額の表をご覧ください。

私は、6号区分に該当する期間が3ヶ月だけでした。

残りの57ヶ月分は、7号区分の調整月額が適応されます。

さらに、自己都合退職なので、調整月額は半額です(;O;)

ですので、

6号区分 27100円 ÷ 2 ✕ 3ヶ月 =  40,650円

7号区分 21700円 ÷ 2 ✕ 57ヶ月 = 618,450円

合計 659,100円 

となります。

①の基本額と、②の調整額を合わせた結果はこちらです。

2.60歳まで勤めた場合 退職手当は約2,300万円

次に、勤続38年、校長先生(4級10号給)で退職した場合を考えてみましょう。

(ここからは、おおよその額になることをご了承ください。)

退職手当= ①基本額 + ②調整額 で再度考えてみましょう。

①基本額

退職時の月給 429,900円 ✕ 支給率 47.709 = 20,510,099円

②調整額

4号区分と5号区分(校長歴3年)で考えると

43,350円 ✕ 36 ヶ月 = 1,560,600円

32,500円 ✕ 24 ヶ月 = 780,000円

合計 2,340,600円

①の基本給と、②の調整額を合わせると、

20,510,099円 + 2,340,600円 = 22,850,699円(約2300万円)となります。

3.9年で早期退職した場合 退職手当は約128万円

勤続9年、校長先生(2級50号給)で退職した場合を考えてみましょう。

退職手当= ①基本額 + ②調整額 ですから、先ほどと同じように、

①基本額

退職時の月給 283,000 ✕ 支給率 4.5198 = 1,279,103円

②調整額

残念ながらありません。

①+②=1,279,103円(約128万円)

4.退職後を考える

20代や、教員経験が10年程度の場合⇢収入が見込める職業に転職する

勤続年数が10年の場合は、9年の場合に65万円程度の調整額がプラスされます。退職手当は約200万円となります。

退職手当以外の十分な蓄えがあれば、しばらくは過ごしていけるでしょう。お子さんがいたり、住宅ローンを抱えている場合には、収入がほしいところです。ですので、在職中から転職活動をはじめて、すぐに収入が手にできる状況を作っておくことが重要だと思います。

メンタル面に問題を抱えて早期退職される場合でも、収入がないとメンタルが余計に落ち込むことがあります。私は、退職して起業したのですが、数カ月は収入がありませんでした。その時は本当に辛かったです(;O;)

勤続年数が少ない場合は、次の仕事や収入を確保して退職する。

40代⇢しばらく職につかなくてもやっていける

30代後半〜40代にかけて早期退職する場合は、退職手当がある程度支給されます。ですので、直近の生活はなんとかなりますが、そのままの状態が続くと不安が訪れるでしょう。転職するなり、起業するなりして、収入の柱を作ることをおすすめします。

40代の早期退職は、直近の生活はなんとかなる。しかし、転職や起業で収入の柱を早めに用意する。

60代での退職⇢自分の心身や家族と相談する

教師の定年は65歳に延長になりますが、無理して勤務する必要はありません。

学校に行かない選択をした場合には、生きがいや、やりがいを確保することが重要です。これまでに自分がやりたかったことを、思う存分やるのも良いのではないでしょうか。お子さんの子育ての手伝い(お孫さんと過ごす時間)にあててもいいいですね。

ただ、収入が年金になり、退職手当のストックも減っていくことが考えられます。学校に関わりたい気持ちがあれば、再雇用で勤務を続け、家庭とのバランスを取る働き方もあります。退職後も、生き生きと毎日が過ごせるように、在職中から考えておくと良いですね。

生きがいや、やりがいを見つけること。

年金頼みの生活が不安であれば、再雇用で週に数回働くことも可能。

退職は人生の大きな転機となります。

ご自身のライフプランに合わせて、退職の機会を活用してください。